 | 僕の見た「大日本帝国」―教わらなかった歴史と出会う旅 4795843023 エビデンス・コーポレーション株式会社情報センター出版局 |
 | ポップ・アジア―Hot Asian music,movie,street magazine… (No.53) 4048945378 TOKIMEKIパブリッシング |
 | ASIANシネマ&テレビライフ―アジア・エンターテイメント・マガジン (Vol.2) 4056039771 学研 |
 | 私のチャイニーズごはん―野菜がたっぷり和風もミックス 4594603424 扶桑社 |
 | 暗黒大陸中国の真実 4829503459 芙蓉書房出版 |
 | 奇人と異才の中国史 4004309344 岩波書店 |
 | アラブが見た十字軍 4480086153 筑摩書房 |
 | リュ・シウォン食堂 4391130467 主婦と生活社 |
 | 九龍城探訪 魔窟で暮らす人々 -City of Darkness- 4872574230 イースト・プレス |
 | 朝鮮紀行―英国婦人の見た李朝末期 4061593404 講談社
■Amazonエディターレビュー 本書は、著者が1894年から1897年にかけて、4度にわたり朝鮮を旅したときの紀行である。当時の東アジアは日清戦争前後の激動の時代で、朝鮮半島においても各国の思惑が入り乱れ、著者自身幾度か謁見したことのある閔妃が殺害される事件も起きている。 そんな戦争と政争の中ではあるが、旅をする著者の視線の多くは庶民の日常生活と豊かな自然に注がれている。交通事情が劣悪なために、快適な旅とはいえないことに遭遇することも少なくないが、60代とは思えないパワフルな活動力でそれを乗り越えていく様は痛快ですらある。 当時の朝鮮はまた、開国間もない時期であり、外国人に対する偏見も根強く残っていた。ただ、それだけに伝統的風土・民俗・文化等が色濃く残り、特に本文中2章を割いているシャーマニズムについては著者自身も大きな関心を抱いたようで、悪霊払いのプロセスを延々と紹介している部分もある。これらの伝承は記録としては残りにくいものであるから、貴重である。 時代が時代であるだけに、日本人についての記述も少なくない。著者自身は日本を先進国入りしつつある国、と認識している様子で、朝鮮に対する影響力を徐々に強めていることに関しても、帝国主義が当然の時代とはいえ、淡々と描写している。ただし、秀吉による侵略以来の「恨み」については何度も語っているので、朝鮮人の反日感情は、著者の目にもあからさまのものだったのだろう。 この時期の朝鮮について、政治的な思惑なしに、これだけ広範囲のことを記述したものはほかにない。それだけに、資料としての価値の高さがあるとともに、素顔の朝鮮があざやかに見て取れる名紀行でもある。 |