『Learning Perl』は、便利なPerlスクリプトを最短の時間で書けるようになる実践的な入門書だ。各章には例題も用意されている(もちろん解答も)。充実した内容の新しい章が追加されており、CGIのプログラミングを紹介しているほか、ライブラリモジュールの利用や参照、Perlのオブジェクト型構造についても触れている。
Pearlはテキスト、ファイル、およびプロセスを簡単に操作できる言語だ。UNIXプラットフォームには標準で含まれ、その他の主なオペレーティング・システム版も無料で入手できる。Perlのテクニカルサポートは、非公式にだがほぼ、USENETニュースグループ(comp.lang.Perl.misc)を何万人もの読者と共に定期的にチェックしている専門家グループから、ごく短時間で受けることができる。 (Book Description)
実際には、一口にデータといっても原始的なテキストファイルから、XMLのように高度に構造化されたものまでさまざまだが、本書ではそれらをまんべんなく取り上げ、具体的な手法を解説する。ASCIIテキストファイルからはじまり、レコード指向データ、CSV、固定長データ、バイナリデータ、HTML、XMLと、実際に使用されているほぼすべてのデータ形態を網羅している。そして、最終的には独自のパーサを作成するところまでを説明する。
一般的にPerlはCGIとして利用されるケースが多いが、CGI用に開発されたわけではなく、豊富な活用シーンを持っている。データもいたる所に存在し、処理されることを待っているので、広義においても本書の言うようにデータマンジングにはPerlが向いていると言えるだろう。幅広い事例はもちろん参考になるが、考え方に重点が置かれているため、Perl初心者から上級者まで読みごたえのある内容となっている。データが単独のシステム内で完結することが少ない今、多くのプログラマーやSEに読まれることを期待したい。(大脇太一)