PerlユーザのためのPython移行ガイド 4894714183 ピアソンエデュケーション
■Amazonエディターレビュー 欧米ではPerlに次ぐ人気を誇るが、日本ではそれほど知られていないPython。しかし、Zopeへの注目もあり、その日本でもここにきて注目を浴びつつある。 本書は、PythonのメインユーザーをPerlからの移行者と想定し、Perlとの比較をベースにPythonについて解説している。本書によれば、多くの人がPerlからPythonに「乗り換え」ているとのことだが、クロスプラットフォーム対応、オブジェクト指向といったPythonの持つ現代的な思想は、「乗り換え」の合理性を補って余りあるのも事実である。NASA、Infoseek、Red Hatで使用されている事例がそれを裏づける。 本書はタイトルのとおり、Perlで実現することを、Pythonではどう(簡単に)実現するかを、あらゆる局面から解説する。関数や例外処理など基本的な部分から、組み込み関数、OSとのインタフェース、データ操作、ファイル操作、ネットワーク等、実開発上必要と思える項目は概ね網羅している。Pythonに対してのPerlの対応要素やソースの比較で、具体的に相違を抽出し、具体的な置き換え方を指導している章もあるが、そうでなくても「Perlプログラマへのメモ」として、留意点や特徴をフォローしている点が心強い。 とくにプログラマーにとっては、多言語に対応できることがみずからの価値に直結するが、副次的には問題解決のためのロジックの引き出しの多さやセキュリティ対策にもなりうる。Perlに熟知した人には、効率化のための次のステップとして選択する手もあるだろう。(大脇太一) |